2016年8月12日金曜日

公正証書遺言の作成手順(中) ~ 遺言の内容と「気持ちを伝える遺言」

公正証書遺言の作成を依頼(委嘱)する場合には、必要な書類を事前にそろえる必要があります。 ☞ 前回の投稿をご覧ください。

次にすることは、
 遺言の内容を決める
ことです。

こればかりは、公証人が勝手に決めることはできません。

また、どのよう遺言にしたらよいか、といった内容に関しても、公証人は相談には乗ってくれません。


遺言の内容は、完璧な文章にする必要はありません。

文章を作成するのは公証人の仕事です。

誰にどの財産をあげたいのかをしっかり決めてください。

その際に注意したいのは、
 ・ 生前贈与
 ・ 特別受益
 ・ 遺留分
といった点です。

これらのことをしっかり考えておかないと、公正証書で遺言書を作成しても相続の段階で揉める可能性があります。


もうひとつ決めていただきたいのは、「遺言執行者」です。


公正証書遺言を作成する場合は、たいていの場合「遺言執行者はどうされますか?」ということを聞かれます。


ところで、「気持ちを伝える遺言」としては、法律的な「遺言書」のほかに、気持ちを伝えるような文書(手紙等)を残しておくことが有効だと考えています。


遺言書の中には、「付言事項」という形で、法的効果はないものの、気持ち等を書いておくこともできます。


しかし、「付言事項」だけでは、内容的には少し物足りないと感じています。

かといって、公正証書で長々と気持ちを書き残しておこうと思うと、費用もかかってしまいます。

そこで、公正証書遺言とは別に、気持ちなどを書いたものを残しておけばよいでしょう。


さて、公正証書遺言を作成する場合の行政書士の役割には、
 ・ 遺言内容を決める場合のサポート
 ・ 遺言書の下書きの作成
 ・ 遺言執行者に就任する
 ・ 証人になる
というものもあります。


上記のように、公証人は遺言の内容にまで口出しはしません。

口出し(?)をするのは、相続人の誰かについて遺留分が侵害されているような場合があります。

遺言の内容は、遺言者が考える必要がありますが、生前贈与や遺贈、遺留分等も含めて考えていく必要があります。

その時に、行政書士が法律的な観点からサポートをします。


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2016年8月5日金曜日

公正証書遺言の作成手順(上) ~ 事前準備

遺言書を公正証書で作成する場合のおおまかな流れを説明します。

公正証書とは、公証人が作成する公的な文書です。

公正証書で遺言を作成する場合には、費用はかかるものの、
検認の手続きは必要ない
という特徴があります。

2016年6月8日水曜日

信託銀行における「遺言信託」とは(後編)

信託銀行が行う「遺言信託」についてもう一つ重要なことは、費用に関することがあります。

これについては、次の2点に注意が必要であり、特に2点目については相続人と信託銀行の間でトラブルになっているケースをよく聞きます。

2016年6月3日金曜日

信託銀行における「遺言信託」とは(中編)

「信託」制度とは、
  委託者から受託者に財産が移転する
  受託者は、受益者のために財産の管理・処分を行う
という2点が基本となる制度です。

さて、では信託銀行における「遺言信託」とは何でしょうか?

ちょっと難しい話ですが、もともと「信託」制度は、
  ローマ法が起源である説
  イギリスの慣習法を起源とする説
  ゲルマン民族における制度(ザールマン制度)を起源とする説
という大きな3つの説があるのですが、
このうちローマ法とザールマン制度は、相続や遺言執行がもともとの制度になっており、前回の最後にも書いたように財産を移転することが行われています。

では、「遺言信託」というのは何なのでしょうか?

2016年5月24日火曜日

信託銀行における「遺言信託」とは(前編)

最近は、信託銀行のみならずその他の銀行等でも「相続相談」などと宣伝をしているところを見かけます。


そのような中、信託銀行が行っている「遺言信託」」というサービスについて簡単に説明しておきます。

「遺言信託」と、‘信託’という文言を使っているところから、なんとなく安心して任せる、というイメージがあります。


しかし、この「遺言信託」というのは、本来の「信託」とは違うものである点や、その他に注意をしておいてほしい点があります。

2016年5月10日火曜日

なぜ遺言書を書かないのか? ~ 遺言書を書かない3つの理由(その3)

なぜ遺言書を書かないのか...

大きく3つの理由があると考えていますが、

第3は、

 各相続人の相続分は、法律で決まっているからそれでよい
というものです。

これは、前回の「相続については相続人どうしで話し合って」というのにも通じたものです。

確かに、現在の民法では相続人の相続分が規定されています(法定相続分)。
そして、現在の規定は、「均分相続」と言われるように、子(兄弟姉妹)の相続分は平等とされています。

「平等」だからいいじゃないか、もめることはない、ということなのでしょう。

しかし、ここには2つの問題点があります。

2016年5月3日火曜日

なぜ遺言書を書かないのか? ~ 遺言書を書かない3つの理由(その2)

遺言書を書かない理由として、おおきく3つ考えられます。

第二に、
「自分の子供たちは仲がいいから、相続でもめることはない」
というものです。