2014年11月19日水曜日

遺言書とエンディング・ノートとの違い(続)

エンディング・ノートは、例えば「病気をした時にどのように対応してほしいか。」とか「葬儀はどのようにしてほしい。どのような人に参列してほしい。」といったような、相続に直接関係ないことを書くのが基本です。
但し、尊厳死に関することは、公正証書で作成することをお勧めします。

例えば、葬儀の方法について遺言書に書いてあったとしても、ほとんどの場合、遺言書を確認できるのが葬儀後であろうと思われます。
そうすると、本人(遺言を書いた方)が希望していた葬儀が行われなかったりすることがあり、遺言を確認した段階で本人の希望が分かるという、残念なことになります。


エンディング・ノートには、相続に直接関係のないことや、生前から葬儀に関することを書く。あるいは、備忘録的な使い方。

遺言書には、相続に関係することを中心に書く。

そして、遺言書とは別に、相続に関係する「気持ち」について書き残す。

という、3種類を上手に使い分けするのがよいと思います。


なお、遺言でできること(遺言書に書いておくべきこと)は次のことです。

1.相続に関すること
 ・ 法定相続分とは異なる割合の指定
推定相続人の廃除又はその取消し
 ・ 遺産分割方法の指定
 ・ 遺産の一定期間の分割禁止
 ・ 遺贈(特別受益)の持ち戻しの免除
2.財産の処分に関すること
 ・ 遺贈
 ・ 寄付行為
 ・ 信託の設定
3.身分に関すること
 ・ 子の認知
 ・ 後見人の指定

4.遺言執行者の指定

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