2014年12月10日水曜日

気持ちを伝える遺言で考える「気持ち」とは?

遺言ツアーの基本コンセプトは、「気持ちを伝える遺言」でした。

この「遺言ツアー」も、単に、「温泉に入り、美味しいものを食べて、遺言書を書く」というくらいにしか思われていないようですが、そうではありません。

それについては別の機会に譲るとして、今回は、気持ちを伝える遺言における「気持ち」について、少し説明しておきましょう。

遺言書とは、それを書いた人の気持ちを表したものであり、遺言書を書こうと思っても気持ちを整理しないと書けないと思います。

つまり「気持ち」とは、遺言書を書く人の「気持ち」であることは当然なのですが、「気持ちを伝える遺言」で考えている気持ちとは、それだけではありません。

2014年12月3日水曜日

相続人にとって納得のいかない遺言書・・・

遺言・相続に関して、ときどき次のようなご相談があります。

「親が亡くなり、遺言書が出てきたが、そこに書いてある自分の相続分について納得がいかない。何とかなりませんか?」

2014年11月27日木曜日

「遺言作成キット」も過信は禁物

エンディング・ノートと同様に、最近は書店や文具店で「遺言作成キット」と呼ばれるようなものも売られています。
遺言・相続の基本を簡単にまとめた冊子と遺言を書くための用紙と封筒がセットになっています。
文箱付きのものなど、様々なものが出ています。

遺言書を書きたい、書こうと思っていて、なかなかその第一歩が踏み出せない人にとっては、取っつきやすいものかもしれません。

ただ、これについても注意が必要です。

2014年11月19日水曜日

遺言書とエンディング・ノートとの違い(続)

エンディング・ノートは、例えば「病気をした時にどのように対応してほしいか。」とか「葬儀はどのようにしてほしい。どのような人に参列してほしい。」といったような、相続に直接関係ないことを書くのが基本です。
但し、尊厳死に関することは、公正証書で作成することをお勧めします。

例えば、葬儀の方法について遺言書に書いてあったとしても、ほとんどの場合、遺言書を確認できるのが葬儀後であろうと思われます。
そうすると、本人(遺言を書いた方)が希望していた葬儀が行われなかったりすることがあり、遺言を確認した段階で本人の希望が分かるという、残念なことになります。

2014年11月13日木曜日

遺言書とエンディング・ノートとの違い

「エンディング・ノート」と呼ばれるものが出されてから10年以上が経ち、現在では書店や文具店でも手に入るようになりました。
エンディング・ノートの使い方セミナーのようなものも開催されていて、人気のようです。

ただ、「遺言書」と「エンディング・ノート」の違いをしっかり理解して使用しないと、相続の際にトラブルにつながる可能性もあります。

2014年11月5日水曜日

相続をめぐる、3つの視点(あるいは、3つのファクター)

相続にあたって、それに関与する方々の視点(あるいは、考え方のもとになっていること)には、大きく3つあると考えられます。

・ 法律
・ 気持ち
・ 伝統あるいは慣習

そしてこれらの3つは、それぞれに絡み合っています。

2014年11月1日土曜日

なぜ遺言書を書かないのか? (下)

なぜ遺言書を書かないのか、ということを考えていたとき、あることに気づきました。

それは、「書けない」のではないか(そして、結果的に「書かない」になる...)、ということです。

私もそうですが、「遺言書を書いたほうがいいですよ」と当然のようにお話しします。
私の話を聞いてくださった方も、では書いてみよう・・・、と思ってくださるのですが、いざとなると何をどう書いていいか分からない。

2014年10月29日水曜日

なぜ遺言書を書かないのか? (中)

遺言書を書かない理由は、大きく3つくらいに大別できるとのではないかと考えていますが、結局これらの理由でもめることはない、トラブルにはならないと考えているわけです。

しかし、残念ながら実際は違います。

2014年10月27日月曜日

なぜ遺言書を書かないのか? (上)

相続のトラブルを防ぐために、遺言書を書いておいた方がよい。

多くの専門家がそのように言い、新聞や雑誌(経済誌でも!)等でも特集が組まれたりしています。
また、そのように考える方も増えてきて、実際に書いている方もいらっしゃるでしょう。

しかし、私がセミナーをする際に、書いているかどうかを聞いてみると、9割以上の方が書いていないことがあります。

これまでの経験で、遺言書を書かない理由は、大きく3つくらいに大別できるのではないかと考えています。

2014年10月22日水曜日

はじめに ~ 「遺言ツアー」と「気持ちを伝える遺言」

数年前、「遺言ツアー」というものを企画・実施し、新聞やテレビでも取り上げていただきました。
この遺言ツアーの基本コンセプトが「気持ちを伝える遺言」でした。

私は、多くの遺言や続トラブルの相談を受ける中で、相続トラブルは単に法律の問題だけではないと考えるようになりました。

そして、遺言における「気持ち」について、その重要性を明確に考えるきかっけとなったのは、「亡くなった父が書いたはずの遺言書がない」ということで、ご兄弟との間で相続のトラブルになっていた方が、「財産のことはもうどうでもいい。親父の、最後の、本当の気持ちを知りたいだけです」というようなことを仰られた時でした。